いつもブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
山口市の工務店~家咲(いえさく)~の古田です。
「耐震等級3なら、どの会社で建てても同じくらい安心」
……もしそう思われているとしたら、少しだけ立ち止まってこの記事を読んでみてください。
実は、同じ「等級3」という言葉を使っていても、その中身には大きな差があるのが今の住宅業界の現実です。
家づくりを検討中のご夫婦が、数十年後も「この家を選んでよかった」と心から思えるように、今回は、プランを考える前に絶対に知っておいてほしい「地震に強い家の見分け方」を丁寧にお伝えします。

この記事でわかること
・「耐震等級3」と「等級3相当」の言葉に隠された大きな違い
・2025年4月の法改正で、提出が「義務」になった建物とそうでない建物の境目
・同じ等級3でも「計算方法」によって建物の強さが変わる理由
・大切な家族の命を守るために、打ち合わせで担当者に聞くべき質問
・専門知識がなくても大丈夫!「根拠のある安心」を見極めるコツ
耐震等級3という言葉に隠された落とし穴
最近では、多くの住宅会社が「耐震等級3です」と謳うようになりました。
地震が多い日本において、家の強さを重視されるご夫婦が増えているのは、私たちとしても非常に心強く感じます。
しかし、ここで注意していただきたいのが「その等級をどうやって証明しているか」という点です。

実は、耐震等級3を証明する方法には、主に以下の3つのルートが存在します。
【1. 壁量計算(簡易的)】
主に壁の量だけを確認する、最もシンプルな計算方法です。
【2. 性能表示計算(中程度)】
壁量計算に加えて、床の強さや柱の引き抜き力なども確認する計算です。
【3. 許容応力度計算(最も詳細)】
柱や梁一本一本にかかる力を緻密に分析する、最も厳密な構造計算です。
家咲では、この中で最も信頼性が高いとされる「許容応力度計算」を全棟で実施しています。

耐震等級3「相当」という言葉が持つ不安
住宅展示場などで「耐震等級3相当です」という説明を聞いたことはありませんか。
実はこの「相当」という言葉には注意が必要です。
これは正式な認定を受けていないだけでなく、場合によっては、プロによる厳密な計算すら行わず「これくらいの壁があれば大丈夫だろう」という予測に留まっているケースがあるからです。
山口市周辺でも、いつ大きな地震が起きるかは誰にも分かりません。万が一の時、「相当だと思っていたのに、実は構造に弱点があった」という後悔だけは、絶対にしてほしくありません。
2025年4月の法改正で「面積」によって変わるルール
ここで、2025年4月から施行された建築基準法の改正について整理しておきましょう。
この改正(通称:4号特例の廃止)で、木造住宅の審査ルールが大きく変わりました。

2階建ては「提出」が義務に
延べ面積に関わらず、木造2階建て以上の住宅(新2号建築物)は、家を建てる際に「構造計算書」などの書類を建築主事へ提出することが義務化されました。
これまでは、多くの2階建て住宅でこの提出が省略されていましたが、これからは公的なチェックが入ることになります。
平屋はどうなる?
一方で、延べ面積200㎡以下の木造平屋建て(新3号建築物)については、引き続き書類の提出省略が認められています。
つまり、一般的なサイズの平屋を建てる場合は、これまで通り住宅会社側の自主的な管理に任されている部分が大きいというのが現状です。
提出が義務でも「計算方法」は選べてしまう
ここで最も重要な落とし穴があります。
義務化されたのは「計算書類の提出」ですが、「どの計算方法を選ぶか」は依然として住宅会社に委ねられています。
つまり、2階建てであっても、最も簡易的な「壁量計算」で書類を作成して提出すれば、法的にはクリアできてしまいます。
法改正によって「書類を出すこと」は当たり前になりましたが、その中身が「どれだけ精密な計算に基づいているか」は、今でも会社によってバラバラです。
なぜ、許容応力度計算が「最強」と言われるのか
「同じ等級3なら、どの計算方法でも結果は一緒じゃないの?」という疑問をよくいただきます。
しかし、これが驚くほど違います。
同じ「耐震等級3」であっても、許容応力度計算による等級3は、簡易的な計算方法よりも多くの耐力壁を必要とする結果になることがあります。
場合によっては、許容応力度計算で出した「等級2」のほうが、簡易計算の「等級3」より強度が高くなることさえあります。

数百ページに及ぶ「家の健康診断書」
私たちが取り組む「許容応力度計算」では、壁・柱・梁・基礎など、建物を構成するあらゆる部材にかかる力を、詳細に検証します。
・この柱一本には、建物の重さがどれくらいかかるのか
・この梁は、大きな揺れが来た時に耐えられる太さなのか
・基礎のコンクリートの中に、どれだけ鉄筋を入れるべきか
これらを網羅した計算書は、一軒の家で「数百ページ」という膨大な量になります。これだけの根拠があって初めて、私たちは「大地震から家族を守れる家です」と自信を持って言えます。
プラン段階で「構造」を考えないと、コストが跳ね上がる?
「構造の計算は、間取りが決まってからやればいい」
……実は、これが家づくりの予算を狂わせる落とし穴になります。

後出しの補強が予算を圧迫する
プランが確定した後に計算を行い、もし「強度が足りない」という結果が出たらどうなるでしょうか。
慌てて太い梁を追加したり、予定になかった場所に柱を増やしたりしなければなりません。すると、せっかく決めた開放的なデザインを諦めることになったり、特殊な木材を使うための追加費用が発生したりします。
最初から「構造のバランス」を考えて設計していれば、無駄なコストを抑えつつ、広々とした空間を作ることが可能になります。
賢い家づくりは「強さ」と「美しさ」を両立させる
「構造を気にすると、自由な間取りができないのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、むしろ逆です。どこに力がかかるかを論理的に理解しているからこそ、「この壁を抜く代わりに、ここを強くしよう」といった、プロならではの柔軟な提案が可能になります。
無駄に材料を増やしてコストを上げるのではなく、適材適所に配置する。これが、家咲が大切にしている「安全」と「コストパフォーマンス」の両立です。

後悔しないために、打ち合わせで確認してほしいこと
これから住宅会社を回るご夫婦に、ぜひ担当者へ投げかけてほしい質問があります。
この答えを聞くだけで、その会社がどれだけ真剣に「家族の安全」を考えているかが分かります。

・「等級3の算出方法は、簡易的な壁量計算ですか?それとも許容応力度計算ですか?」
・「構造計算書(数百ページに及ぶ書類)は、完成後にもらえますか?」
「等級3ですから大丈夫ですよ」という言葉だけで終わらせず、その根拠となる「計算方法」まで踏み込んでみてください。難しい話に聞こえるかもしれませんが、大切なのは「なんとなくの安心」ではなく「数値に基づいた信頼」を選ぶことです。
不安なこと、分からないことがわかるよう、いつでも私たちに相談してください。
家咲は「正解を押し付ける」のではなく、皆様が納得して判断できるよう、迷いを整理する案内役でありたいと思っています。
幸せな日常は、揺るぎない「安心」の上に咲く
家咲という名には、お客様の人生に幸せな笑顔が咲き誇るように、という願いを込めています。
家族で囲む食卓、お子様の成長を見守る日々。
そんな何気ない日常は、すべて「この家が、私たちを一生守ってくれる」という安心感があってこそ、より輝くものだと信じています。

家咲の施工エリアについて
私たちは山口市を中心に、防府市、宇部市、美祢市、萩市等を主な施工エリアとしております。
事務所から、車で1時間圏内を主な商圏としているのも、すぐにお伺いできる範囲にエリアを絞ることで、暮らしの中で何かあった時も迅速に対応できるようにしているためです。
「建てて終わり」ではなく、住まいの成長を一緒に見守れるような、地域に根ざしたパートナーでありたい。その想いから、見えない構造の部分にも徹底してこだわり続けています。
<上記エリア以外につきましては、弊社担当までご確認ください>
もし、「今の検討状況で本当に大丈夫かな?」と少しでも不安を感じられたら、まずは家づくりの基本を整理しに来ませんか。家咲では、構造の重要性や最新の法改正についても分かりやすく学べる「家づくり勉強会」や「個別相談」を随時開催しています。
皆様の家づくりが、後悔のない、ワクワクに満ちたものになることを心から願っております。