Staff Blog

Staff Blog

ブログ

【床の滑りに要注意?】
愛犬・愛猫と家族が長く快適に暮らせる住まいづくりの工夫とは?

【床の滑りに要注意?】
愛犬・愛猫と家族が長く快適に暮らせる住まいづくりの工夫とは?

【床の滑りに要注意?】愛犬・愛猫と家族が長く快適に暮らせる住まいづくりの工夫とは?というテキストと、木目のフローリングに敷かれたマットの上でくつろぐ柴犬。ペットに配慮した家づくりの提案。

こんにちは。
山口市を中心に注文住宅やリノベーションを手掛ける工務店、家咲の代表、古田です。

「新しい家では、犬や猫ともっとのびのび暮らしたい」
「今飼っているペットが年をとっても、安心して過ごせる家にしたい」。
こうした声を、家づくりのご相談の場でお聞きする機会が、ここ数年でずいぶん増えてきました。
ペットと暮らすご家庭にお話をうかがうと、床の滑りやすさやニオイ、将来のシニア期対応など、住まいに関して似たようなお悩みを抱えていらっしゃる方が多く、後ほどご紹介する調査の結果からも、その傾向を裏づける数字が見えてきます。

そこで今回は、犬や猫と暮らすご夫婦に向けて、家づくりの目線から「今のうちに考えておきたいこと」をまとめました。
難しい専門知識は必要ありません。
ペットも家族も心地よく、長く笑顔で暮らせる住まいのヒントとして、最後まで目を通していただけたら幸いです。

無垢材のフローリングと塗り壁仕上げのナチュラルな室内空間。柔らかな自然光が透けるレースカーテンのそばで、猫が日向ぼっこをしています。

ペットと暮らすご家庭が増えている今、住まいづくりで意識したいこと

結論から言うと、ペットと暮らすことを前提にした家づくりは、もはや珍しいことではありません。
多くのご家庭が実際に直面している、身近なテーマです。
だからこそ、間取りや素材を決める前の段階で少し意識を向けておくだけで、暮らし始めてからの快適さは大きく変わってきます。

犬・猫の飼育頭数から見える「特別ではない」現実

一般社団法人ペットフード協会が2024年(令和6年)に公表した調査によると、犬・猫あわせて約1,596万頭ものペットが、日本のどこかのご家庭で家族の一員として暮らしていると推計されています(※1)。
内訳は次のとおりです。

種別推計飼育頭数
犬約680万頭
猫約916万頭
合計約1,596万頭

同じ調査では、犬の平均寿命は15年前後、猫は16年前後とされており(※1)、人間よりもずっと早いペースで年を重ねていくことが分かります。
子育てと同じように、ペットとの暮らしにも「その時々の変化」があるということです。

また、1頭だけでなく2頭、3頭とお迎えになるご家庭も少なくありません。
頭数が増えれば、それだけトイレやお世話スペースの広さ、収納量への配慮も自然と大切になってきます。

住まいの悩みに見える3つの共通点

また、ペットとの暮らしに関する情報を発信する民間企業が実施した読者アンケート(有効回答309件)では、回答者の約7割が持ち家の一戸建てに住んでおり、住環境に関する悩みとして「床の滑りやすさ対策」が最も多く挙げられ、次いで「シニア期対応の住環境」「ニオイ対策」が続くという結果が出ています(※2)。

全国的な統計とまでは言えませんが、限られた読者を対象にした調査だとしても、ペットと暮らすご家庭に共通しやすい悩みの傾向として、参考になる数字ではないでしょうか。

白い外壁と深い軒、木目調の玄関ドアが調和するナチュラルモダンな平屋の外観。砂利とコンクリート平板を組み合わせたアプローチで、犬がくつろいでいます。

床、将来、空気環境。
ペットと暮らすご家庭の多くが、この3つに似たような課題を感じているようです。
これから家を建てるタイミングは、こうした悩みをあらかじめ設計に織り込める、またとない機会でもあります。
ペットを飼い始めてから「こうしておけばよかった」と感じる部分を、新築の段階で先回りしておければ、暮らし始めてからの安心感は大きく変わってくるはずです。

犬や猫と暮らす住まいで後悔しやすい3つのポイント

犬や猫との暮らしで、住まいへの後悔につながりやすいのが「床材」「ニオイ・空気環境」「将来の変化」です。
どれも、家づールの早い段階で担当者とイメージをすり合わせておけば、無理なく対応できる部分でもあります。

床材と滑りやすさへの配慮

フローリングの多くはツルツルとした仕上げになっており、犬や猫にとっては足腰への負担につながりやすいといわれています。
特に大型犬や股関節に不安のある犬種は、滑りやすい床の上で踏ん張るたびに関節へ負担がかかりやすくなるため、注意しておきたいところです。

対策としては、リビングや廊下などペットがよく過ごす場所に、滑りにくい加工のフローリングやクッションフロアを部分的に採用するという方法があります。

素材を選ぶときは、毎日の使いやすさ、見た目の整い方、そして長く安心して使えるかどうか、この3つの視点で確認しておくと失敗が少なくなります。
傷や汚れに強く、さっと拭き取れるタイプを選んでおくと、日々のお掃除の負担も自然と軽くなっていきます。

美しい木目が際立つ幅広の無垢材フローリング。その上を歩く猫の足元のクローズアップから、温かみのある木の質感とペットに優しい空間が伝わります。

ニオイ・換気への配慮

ニオイは、住んでいる家族自身は慣れてしまって気づきにくく、来客時にふと指摘されて初めて気になる、というケースも少なくありません。
トイレの設置場所や換気計画をあらかじめ考えておけば、ニオイがこもりにくい住環境に近づけます。

日差しが差し込む明るい無垢材のフローリングと、木製のガラリ(床下通気口)。室内の快適な温熱環境や空気循環を支える、木のぬくもりを生かしたディテールです。

換気システムの性能を上げる、消臭・調湿効果のある内装材を選ぶなど、方法はいくつかあります。
トイレまわりの壁材や床材に消臭機能を持たせたり、リビングとトイレスペースの空気の流れを分けて考えたりする方法もあります。

ただ、感じ方には人による差があり、住まいの条件によっても変わってきます。
「これで完全になくなる」と思い込まず、いくつかの対策を組み合わせておくのが現実的でしょう。

子犬・子猫期からシニア期までを見据えた設計

先ほど触れたとおり、犬や猫の寿命は人間よりも短く、体の変化も比較的早い時期からあらわれます。
迎えたばかりの子犬・子猫の時期は、いたずらや誤飲の心配もありますので、コンセントの位置や収納の扉、コード類の取り回しなどに気を配っておくと安心です。

反対に、若いうちは元気に走り回っていた子も、シニア期に入ると階段の上り下りがつらそうだったり、床の硬さを気にする様子が見られたりするようになります。

無垢材のフローリングと小上がり和室が緩やかにつながる、木のぬくもり溢れる和モダンなリビング。ラグの上で柴犬が穏やかにくつろぐ、落ち着いた雰囲気の空間です。

新築時点で将来をすべて見通すのは難しいものですが、「段差を減らす」「滑りにくい床材を選ぶ」「後からゲートを設置しやすい間取りにしておく」といった、変化に対応できる余白を残しておくと安心です。
この発想は、お子さまの成長を見据えた間取りにも通じるものがあります。

「ペットも家族も心地よい」間取りと動線の工夫

ペットとの暮らしを前提にした間取りづくりで快適さを分けるのは、「衛生面の動線」と「家族との距離感」、この2つの意識の持ち方です。

玄関・土間まわりの工夫

衛生面でまず効くのが、玄関やお庭から直接アクセスできる土間スペースです。
ここに足洗い場やペット用のシャワーコーナーを設けておくと、お散歩後の足拭きやシャンプーが日課として続けやすくなります。

玄関横に手洗いスペースを設ける間取りは子育て世帯からも支持されている工夫で、ペットとの暮らしにもそのまま応用できます。
玄関からパントリーやキッチンへとつながる家事動線を意識しておくと、荷物を運ぶ手間とペットのお世話が重なる時間帯でも、家の中をスムーズに動けます。

土間スペースに設けられた便利なペット用洗い場。モルタル調の床と専用のシャワー付き水栓を備え、散歩帰りの愛犬の足を優しく洗う女性の様子です。

リビングでの距離感と回遊動線

家族との距離感は、リビングの一角にペット専用のスペースを置きつつ、キッチンや家事コーナーからも様子が見えるような回遊動線にしておくと、家事の合間に自然と目が届きます。
ケージやトイレの置き場所は、来客時の視線や生活動線を踏まえて、リビングの死角や収納の一角を選ぶご家庭も多いようです。

木の温もりが感じられる対面式キッチン。無垢材の床が広がる明るいリビングには大きな窓があり、くつろぐ猫を見守りながら家事ができる、開放的な間取りです。

収納は「まとめて一か所に」

フードやトイレ用品、お手入れグッズをまとめて収納できるスペースを、パントリーや土間収納の一角に確保しておくのも効果的です。
生活感を抑えながら、使い勝手のよい住まいに仕上がります。

可動式の木造作棚が備え付けられた大容量の収納スペース。ペット用品や日用品がすっきりと収まり、手入れのしやすいタイル床やリード掛け用のアイアンバーも備わっています

間取りを検討する際に押さえておきたいポイントを、下にまとめてみました。

・玄関・土間まわりに足洗い場やシャワーコーナーを設けるかどうか
・リビングからキッチンへの回遊動線で、ペットの様子を見守りやすくする
・ケージやトイレは、来客動線と生活動線の両方を意識して配置する
・フードやお手入れ用品をしまう場所を、あらかじめ決めておく
・床材は「滑りにくさ」と「お手入れのしやすさ」を優先する

これを全部いっぺんに取り入れる必要はありません。
ペットの種類や性格、飼育頭数によって優先順位は変わってきますから、無理のない範囲で少しずつ取り入れていただければ十分です。
「うちの子ならここが気になりそう」という視点で、気になるところから一つずつ確認していくくらいの気持ちで大丈夫です。

打合せで伝えておきたいこと・進め方のコツ

家づくりにペットへの配慮を反映させるコツは、できるだけ早い段階で担当者にペットとの暮らしぶりを具体的に伝えておくこと、これに尽きます。

早めに共有しておきたい情報

犬種や猫種、頭数、性格、将来増える可能性まで共有しておくと、間取りや素材の提案に反映してもらいやすくなります。
伝えていただきたい内容を整理すると、次のとおりです。

・犬種・猫種、体格、大まかな頭数
・普段の性格や行動の傾向(活発かおとなしいか等)
・多頭飼いや将来的にお迎えする可能性の有無
・特に気になっている悩みごと(滑り、ニオイ、鳴き声など)

家咲では、ヒアリングの中で家族構成やライフスタイル、趣味や休日の過ごし方などを丁寧にお伺いしているので、その流れの中でペットとの暮らし方も自然に話題にのぼります。
「広めのリビングでペットと過ごしたい」「将来もう一匹迎えるかもしれない」といった、まだ漠然とした段階のご希望でも大丈夫です。
そうしたひとことひとことを手がかりに、暮らしに合ったプランを形にしていきます。

無垢材のテーブルで、家の平面図や外観パースを見ながら担当者と打ち合わせをする笑顔の夫婦。家づくりへの期待と安心感が伝わる、穏やかな光景です。

予算配分の考え方

予算面では、ペット対応の床材変更や設備追加が、思っていたより費用のかかる部分になることもあります。
まずご要望を「外せないこと」と「できれば叶えたいこと」に分けて優先順位をつけ、そのうえで複数のプラン案を比較しながら、どこに予算を重点的に配分するかを決めていく、という進め方をおすすめしています。

「ここは標準仕様のままでいい」「ここだけは強化したい」と整理しておくと、限られた予算のなかでも納得感のある配分がしやすくなるはずです。
よく使う場所や汚れやすい場所から優先的に考えていくやり方は、ペット対応に限らず家づくり全体に通じる進め方でもあります。

見学の機会を活用する

実際に完成した住まいを見学できる機会があれば、床材の質感やニオイ対策の実例を実寸で確認できるので、カタログの写真だけでは伝わりにくい部分の判断材料になります。

実際の生活動線に照らし合わせながら見て回ると、「この床の質感なら滑らなそう」「ここに足洗い場があると便利そう」といった、具体的な気づきも生まれやすくなります。
気になることは、その場で担当者に聞いてしまうのが一番です。

白手袋をした担当者が、木目調キッチン収納の引き出しをお客様に丁寧に説明している様子。背面には小物を飾れる造作棚があり、上質な仕上がりと丁寧な対応がうかがえます。

この記事のまとめ

犬や猫と暮らす住まいづくりで大切なのは、「床の滑りやすさ」「ニオイ・換気」「将来の変化」という3つの視点を、設計の早い段階で意識しておくことです。
それが、暮らし始めてからの安心感につながります。

・ペットと暮らすご家庭は今や珍しくなく、住環境の悩みには共通点が多いこと
・床材は「滑りにくさ」と「お手入れのしやすさ」を優先して選ぶこと
・ニオイ対策は、換気計画と内装材の組み合わせで考えること
・シニア期を見据え、段差や床材に余白を持たせておくこと
・間取りは、衛生動線と家族との距離感の両方を意識すること

最初から完璧な正解を決める必要はありません。
今のご家族の暮らし方と、将来起こりうる変化を少しずつ整理しながら担当者と話し合っていく、そのプロセスこそが後悔の少ない家づくりを支えてくれます。

今は元気に走り回っている愛犬・愛猫の姿も、何年か先には少し違って見えているかもしれません。
そうした先の景色まで思い描きながら、ペットとの毎日がもっと豊かなものになるように、家づくりの段階からぜひ意識してみてください。

引用元・参照元

(※1)一般社団法人ペットフード協会「2024年(令和6年)全国犬猫飼育実態調査 主要指標サマリー」/
https://petfood.or.jp/pdf/data/2024/3.pdf

(※2)ペットライフスタイル株式会社「【ペットと暮らす家庭の実態調査】犬・猫オーナーの住まいの悩み1位は『床の滑り』、約半数がペット向け建材・住宅アイテムに関心」(AMILIEマガジン読者アンケートVol.12、有効回答309件)/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000050530.html

よくある質問<FAQ>

Q1. ペットを飼う予定がまだ決まっていなくても、間取りに配慮を入れておいた方がいいですか?

A. これからペットをお迎えする可能性が少しでもあるなら、床材の選び方や収納の余白など、後からでも対応しやすい部分だけ意識しておくと安心です。
最初からすべてを決め切る必要はなく、「可能性がある」と担当者に一言伝えておくだけでも十分役立ちます。

Q2. 多頭飼いを考えている場合、特に注意することはありますか?

A. 頭数が増えるほど、トイレや食事スペース、収納の広さが必要になる傾向があります。
将来的に増える可能性があるなら、収納やスペースに少し余裕を持たせた計画にしておくと後々ラクです。
最適な広さはご家庭によって違いますので、頭数のイメージがあれば遠慮なく担当者に伝えてみてください。

Q3. ペット対応の設備を入れると、費用はかなり上がってしまいますか?

A. 採用する床材や設備によって費用感は変わってくるため、一概には言い切れません。
まず「ここだけは譲れない」というポイントを整理したうえで、優先順位をつけながら相談していただくと、予算内でバランスの良い計画に近づきやすくなります。

Q4. 犬や猫がシニア期になってから、リフォームで対応することはできますか?

A. 部分的なリフォームで対応できるケースは多く、過度に心配しすぎる必要はありません。
ただ、間取りや配管の位置によっては対応が難しいこともあるため、新築の段階で「変化に対応しやすい余白」を持たせておくと、将来の選択肢が広がりやすくなります。

Q5. ニオイ対策は、換気システムだけで十分に解決できますか?

A. 換気システムは有効な対策ですが、それだけで完全に解決すると言い切ることはできません。
内装材の選び方やお手入れの習慣など、いくつかの対策を組み合わせることで、より快適な環境に近づけます。
不安な点があれば、実際の建材を見ながら相談してみてください。

家咲の施工エリアについて

弊社では、山口市、防府市、宇部市、美祢市、萩市を中心に、家づくりのご相談を承っています。
事務所から車で1時間圏内を主な商圏としていますので、その他のエリアにお住まいの方も、まずはお気軽にお問い合わせください。

ご相談・お問い合わせについて

「うちのペットに合った間取りって、どんな感じになるんだろう」
「まずは話を聞いてみたい」、そんな段階でも大丈夫です。
家咲では、個別相談や完成見学会など、ご要望に合わせた相談の機会をご用意しています。
ペットとの暮らしについて気になることがあれば、日々のちょっとした疑問でもかまいませんので、お気軽にご相談ください。