こんにちは。山口市を中心に注文住宅やリノベーションを手掛ける工務店、家咲の代表、古田です。
2026年9月17日・18日に開かれた日本銀行の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き上げ、1.25%とすることが決まりました。
ニュースで「利上げ」という言葉を目にして、「住宅ローンはこれからどうなるのだろう」「家を建てるタイミングを見直したほうがいいのだろうか」と、不安を感じているご夫婦も多いのではないでしょうか。
とくに、これから住宅ローンを組んで家づくりを始めようとしている方には、身近な話として受け止められたかもしれません。
テレビや新聞で数字だけを見ても、自分の暮らしにどう関わってくるのか、なかなかイメージしづらいものです。
この記事では、今回の利上げが具体的に何を意味するのか、住宅ローンにどのような影響があるのかを、専門知識がない方にもわかりやすく整理してお伝えします。
あわせて、「金利が不安だから」と購入を先送りすることで、かえって総支払額が増えてしまう可能性についても、根拠を示しながら丁寧に解説します。

今回の利上げで、何が起きたのか
今回の決定内容
日銀は2026年9月17日・18日に開いた金融政策決定会合で、政策金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げることを決定しました。
この水準は1995年4月以来、約31年ぶりと言われています。
今回の利上げは、原油価格や為替の動きなどによる物価の上振れリスクを抑えることが主な狙いだと報じられています。

そもそも「政策金利」とは
「政策金利」とは、日本銀行が金融機関同士の短期的な貸し借りに適用される金利の目安として示すものです。
この政策金利が上がると、銀行が資金を調達するコストが上がるため、その影響は預金金利だけでなく、住宅ローンの金利にも波及していきます。
「日銀が金利を上げた」というニュースと、「自分の住宅ローンの金利が上がる」という話の間には、いくつかの段階があるということを、まず押さえておいていただければと思います。
これまでの利上げのペースと今後の見方
日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除して以降、段階的に金利を引き上げてきました。
今回の流れを簡単に整理すると、次のようになります。
・2024年3月:マイナス金利政策を解除
・2026年6月:利上げ(前回)
・2026年9月17日・18日:今回の利上げで1.25%程度に
今回の利上げは、直近では2026年6月以来3か月ぶりです。
これまでの半年に1回程度というペースよりも、間隔が短くなっている点が特徴と言えるでしょう。
今後の政策運営については、物価情勢などを踏まえて判断していくとされていますが、次にどうなるかを現時点で断定することはできません。
ここで大切なのは、金利の動きは今後も変動する可能性があるということです。
実際にお客様とお話ししていると、「金利が上がる・下がる」という二択で一喜一憂するよりも、「上がった場合でも家計が耐えられるかどうか」を事前に確認しておくほうが、結果として安心につながりやすいと感じます。
住宅ローンには、具体的にどう影響するのか
今回の利上げの影響を大きく受けるのは「変動金利型」の住宅ローンです。
固定金利型はこれとは異なる仕組みで動くため、分けて理解しておく必要があります。
変動金利への影響
変動金利は、各金融機関が定める「短期プライムレート」という金利をもとに決まっており、日銀の政策金利の動きと連動しやすい性質を持っています。
政策金利が引き上げられると、時間差を置いて金融機関の基準金利が見直され、結果として変動金利も上昇する場合があります。
実際に、過去の利上げ局面でも、政策金利の改定から数か月後にこうした動きが見られてきました。

なお、多くの金融機関では、元利均等返済を選んだ場合に、返済額が急に増えて家計を圧迫しないよう、「5年ルール(5年間は毎月の返済額を見直さない)」や「125%ルール(見直し後の返済額を従来の125%以内に抑える)」といった仕組みを設けています。
ただし、これらのルールは金融機関によって内容が異なるほか、返済方法によっては対象外となる場合もあり、また金利が上がった分の差額が将来的に清算される場合もあるため、「返済額が変わらない=負担が増えない」とは限らない点には注意が必要です。
金利が0.25%変わると、借入額や残りの返済期間によって、毎月の返済額にも一定の増減が生じる場合があります。
ご自身の借入条件でどの程度の影響が出るかは、金融機関の返済シミュレーションなどで個別に確認することをおすすめします。
固定金利への影響
一方、固定金利は政策金利そのものよりも「長期金利」や金融機関の資金調達コストに左右されやすいと言われています。
そのため、政策金利が上がったからといって、変動金利と同じタイミング・同じ幅で動くとは限りません。
一般的には、長期金利の動向を見ながら、各金融機関が独自に基準を見直していく形になります。
すでに固定金利でご契約中の方は、契約期間中の返済額が変わることは基本的にありませんが、これから新規に借り入れを検討される方は、申込み時点の金利水準が適用されるため、金利の動き自体には注意を払っておくとよいでしょう。
借入時に意識しておきたいポイント
ここまでの内容を踏まえて、借入の際に意識しておきたいポイントを整理すると、次のようになります。
・変動金利は、目先の金利が低く見えても、将来の見直しリスクがあります
・固定金利は返済計画を立てやすい一方、一般的には当初の金利水準がやや高めに設定される傾向があります
・どちらが向いているかは、家庭の収入の安定性やライフプランによって変わってきます
金利タイプの選び方に「絶対的な正解」はありません。
ご家庭の状況によって適した選択は変わりますので、複数の金利パターンでシミュレーションしたうえで、無理のない範囲を確認しておくと安心です。

「金利が不安だから待つ」ことのリスクも考えておきたい
「待てば有利」とは言い切れない理由
金利上昇への不安から、購入を先延ばしにする方も少なくありません。
ですが、それが必ずしも安心につながるとは限らないのです。
「待てば待つほど有利になる」とは言い切れない事情があります。
待っている間にも発生するコスト
現場に立っていて日々感じるのは、ここ数年、建築資材や人件費の上昇を背景に、建築費そのものも年々高くなっているということです。
数年前と同じ間取り・同じ仕様でお見積りをお出ししても、以前より総額が上がってしまうというケースは、決して珍しいことではありません。
加えて、待っている間も賃貸住宅にお住まいの場合は、家賃の支払いは継続して発生します。

「金利が下がるのを待つ」という選択には、次のようなコストが同時に発生している可能性があります。
| 待つことで想定される要素 | 内容 |
|---|---|
| 建築費の上昇 | 資材・人件費の高騰により、総額が上がる可能性 |
| 家賃の継続支払い | 待機期間中も住居費が発生し続ける |
| 金利の動向 | 上がるか下がるかは、現時点で断定できない |

金利・建築費・家賃は別々の要因で動く
仮に1年待った結果、金利がわずかに下がったとしても、その間に建築費が上昇していれば、総支払額としてはむしろ増えてしまうケースも十分に考えられます。
もちろん、これは「今すぐ決めるべき」という意味ではありません。
見落としたくないのは、「待つこと」にもコストが伴うという事実です。
それを踏まえたうえで、ご自身のタイミングで判断していただければと思います。
金利・建築費・家賃、この3つは、それぞれ別々の要因で動いているため、「金利さえ下がれば安心」と単純に考えられるものではない、という点を知っておいていただきたいと思います。
不安を、判断できる材料に変えるためにできること
数字で確認すると、見えてくるもの
金利上昇への不安は、正確な数字で確認することで、落ち着いて向き合えるようになるケースがほとんどです。
漠然とした不安のまま先延ばしにするよりも、具体的なシミュレーションを行うほうが、ご自身にとっても納得感のある判断につながります。
私たち家咲では、お客様の資金計画をご提案する際、現在の金利水準だけでなく、金利が上昇した場合を想定した複数パターンの返済シミュレーションを行っています。
「もし1%になったら」「もし1.5%になったら」といった具体的な数字をもとに、毎月の返済額や総返済額がどう変化するのかを一緒に確認しながら進めていきます。
実際に数字で見えてくると、「思ったより耐えられそうだ」と感じられる方もいれば、「もう少し借入額を見直したほうがよさそうだ」と気づかれる方もいらっしゃいます。
いずれにしても、感覚ではなく数字で確認できることこそが、判断の安心材料になります。

シミュレーションで大切にしている視点
シミュレーションを行う際には、以下のような視点を大切にしています。
・現在の金利だけでなく、上昇した場合の複数パターンで試算します
・返済額だけでなく、教育費や車の買い替えなど将来の支出も含めて確認します
・基準にするのは「借りられる金額」ではなく「無理なく返せる金額」です
・頭金や予備費とのバランスも含めて、総合的に判断します

制度活用も含めた資金計画の整理
また、資金計画を整理する際には、補助金や税制優遇などの制度が利用できる場合もあります。
制度の内容や適用条件は時期によって変わることがあるため、シミュレーションと合わせて、最新の情報を確認しながら検討することをおすすめしています。
資金計画は、家づくりの中でも特に個別性が高い部分です。
ご家族の収入やライフプラン、価値観によって、無理のない範囲は大きく異なります。

だからこそ私たちは、画一的な提案ではなく、ご家庭ごとの状況に合わせて、一緒に数字を整理していくことを大切にしています。
この記事のまとめ
今回の利上げは、住宅ローン、特に変動金利型に影響が及ぶ可能性がある一方で、固定金利型は異なる要因で動くため、一律に「危険」と捉える必要はありません。
重要なのは、正しい仕組みを理解したうえで、ご自身の家計に合わせて判断することです。
・2026年9月17日・18日、日銀は政策金利を1.25%程度に引き上げた
・変動金利は政策金利の影響を受けやすく、固定金利は異なる要因で動く
・5年ルール・125%ルールがあっても、負担が増えない保証ではない
・「待つこと」にも、建築費上昇や家賃継続といったコストが伴う
・金利上昇を想定したシミュレーションを行うことで、不安を判断材料に変えられる

金利の動向を正確に予測することは、誰にもできません。
だからこそ、上がった場合・変わらなかった場合の両方を想定し、ご家庭にとって無理のない資金計画を立てておくことが、これからの時代の家づくりにおいて、ひとつの安心材料になるのではないでしょうか。
不安を抱えたまま一人で悩み続けるよりも、具体的な数字を一緒に確認しながら、ご自身のペースで判断していただければと思います。
焦らず、ご自身とご家族にとって納得のいくタイミングを見つけていただけたら嬉しいです。
※本記事には、内容理解を助ける目的で一部AI生成画像を使用しています。
※本記事は執筆時点(2026年9月下旬)の情報です。制度や金利、補助内容などは変更される場合があります。
家咲では、山口市、防府市、宇部市、美祢市、萩市を中心に、家づくりのご相談を承っています。
施工可能エリアの詳細は、お気軽にお問い合わせください。
引用元・参照元
・日本銀行「金融政策決定会合の運営(開催日程・結果、公表文)」
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/index.htm
・日本放送協会(NHK)「日銀 利上げ決定 政策金利1.25%程度へと引き上げ」
https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-20260918de50968
・日本経済新聞「日銀1.25%への利上げ決定、物価上振れリスク抑制 2人が反対票」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB182840Y6A910C2000000/
・日本経済新聞「日銀決定会合、1.25%に利上げへ ペース加速で物価上振れ防ぐ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB16ATV0W6A910C2000000/
よくある質問(FAQ)
Q1. 今回の利上げで、今組んでいる住宅ローンの返済額はすぐに増えますか?
A. 固定金利型でご契約されている場合、返済額はすぐには変わりません。
変動金利型の場合も、多くの金融機関で「5年ルール」などの仕組みがあり、急激な負担増を抑える工夫がされています。
ただし、金融機関によって条件は異なりますので、ご自身の契約内容を確認しておくと、より安心です。
Q2. これから住宅ローンを組む場合、変動金利と固定金利のどちらがいいですか?
A. どちらが正解ということはなく、ご家庭の収入の安定性や、将来のライフプランによって向き・不向きが異なります。
まずは複数の金利パターンで返済額をシミュレーションし、ご自身の家計に無理がないかを確認するところから始めてみると、判断しやすくなります。
Q3. 金利が不安なので、家づくりを1〜2年先延ばしにしようか迷っています。
A. そのお気持ちはとてもよく分かります。
一方で、この数年は建築費自体が上昇傾向にあり、待っている間の家賃負担も発生し続けます。
「待つことで得られるもの」と「待つことで発生するコスト」の両方を並べて考えてみることが、後悔のない判断につながります。
Q4. 資金計画を立てるとき、補助金や優遇制度も考慮したほうがいいですか?
A. 利用できる制度がある場合は、負担の軽減につながることもあります。
ただし、制度の内容や対象条件は変更されることがあるため、ご自身が対象になるかどうかは、その時点の最新情報で確認することをおすすめします。
私たちとご相談いただく際にも、金利のシミュレーションとあわせて整理していますので、まずは気軽にご相談ください。
家咲の施工エリアについて
家咲では、山口市を拠点に、防府市・宇部市・美祢市・萩市など、事務所から車で1時間圏内を中心に家づくりのご相談を承っております。
エリア外の場合でもご相談いただけることがありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
ご相談・お問合せについて
「金利が上がったら、うちの家計はどうなるのだろう」「今のタイミングで動いていいのか分からない」——そんな漠然とした不安がある段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。
家咲では、現在の金利だけでなく、上昇した場合のシミュレーションも含めて、ご家庭ごとに無理のない資金計画を一緒に整理しています。
まずは情報収集や、家づくり勉強会への参加からでも大丈夫です。
ご都合の良いタイミングで、お問合せいただければと思います。
