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ブログと施工事例
窓の存在意義
2020.07.30
窓は、外からの”光”を室内に採り込むために存在します。
窓は、外からの”風”を室内に採り込むために存在します。
この2つの機能を果たすために窓は存在しているのですが、
この2つの機能をしっかり果たしてもらうためには、窓のつくり方を熟考する必要があります。
というのも、ただ単に窓をたくさん作っただけで、その機能がうまく果たせるわけではないからです。
むしろ、その機能を逆に殺してしまっているお家がたくさんあるし、窓を多く作れば作るほど、無駄に建築コストがかさんでしまうだけだからです。
例えば、大きな窓を作ったとしても、家の中から外が丸見えになってしまったら、そこにはカーテンを付けざるを得なくなってしまいますよね?
となると、カーテンが光を防いでしまうことになります。
また、その窓に防犯的に不安に感じてしまうとしたら、そこにはシャッターをつけたくなってしまうし、窓の向こうに障害物なく風当たりが厳しそうだったり、直射日光の厳しい日差しがたくさん入ってきそうだとしたら、そこにはシャッターをつけたくなってしまいます。
そして、もしそのシャッターがずっと閉められたままになってしまうとしたら?
ですよね?
そこには壁があるのと同じなので、そもそもそこに窓を作った意味がなくなってしまうということになります。
それゆえ、間取りを考える時には、窓の機能を殺してしまうカーテンやシャッターをつけなくていいような窓の配置を考えなくてはいけません。
また、位置だけじゃなく形やサイズ、そして使用するガラスのことまでよく考えて設置していくようにします。
このように窓を考えていくと、窓の本数を必要最小限に抑えることができます。
そしてその結果、窓にかかる建築コストを最小限に抑えることができるようになります。
また、カーテンを設置しなくていいように設計できれば、カーテン費用もいらなくなるのでさらに建築コストを抑えることができます。
使えない窓をつくらないことによるさらなるメリット
その1:断熱性能が高くなる
窓が少なくなるということは、イコール壁の数が多くなるということでもあります。
となると、窓よりも断熱性能に優れた断熱材が施工される箇所がより多くなるということになります。その結果、必然的に断熱性能は高くなります。
その2:収納力をよりアップさせやすくなる
窓が少なくなり、壁が多くできるということは室内側も壁面積が増えるということになります。となると、より収納を充実させやすくなります。
収納力は、いかに床面積を多く作ったか?で決まるわけではなく、いかに壁面を上手く利用できたか?によって決まるものです。
それゆえ、収納をより充実させるためには、収納の中によりたくさんの壁を作ってやり、かつ天井までの高さを有効利用する必要があります。
また、収納だけでなく部屋にしても、壁面をしっかりつくっておけば家具なども置きやすくなるし、棚なども設置しやすくなったり余った空間をより有効活用しやすくなります。
その3:外壁を汚れにくくできる
窓が少なくなることによる3つ目のメリットは、外壁の汚れも少なくできるということです。
というのも、外壁の汚れの最大の原因は窓だからです。
窓の上に溜まった土ぼこりが、雨によって垂れ流されることによってできる垂れジミです。
外から見て窓が少ない家は、汚れも目立ちにくい家ということでもあります。
つまり、外観を長く美しく保ちやすくなるし、もっと長い目で見たとき、
外壁の塗り替えにかかるであろうメンテナンス費用もより少なく押さえることができるようになります。
窓のつくり方に工夫ができれば、以上のようなメリットをもたらしてくれるようになります。
窓がたくさんあるから、明るくて開放的な家になるわけではありません。
窓がたくさんあるから、風通しが良い家になるわけでもありません。
逆に窓が少ないから、暗くて閉塞感のある家になるわけでもありませんし、
風通しが悪い家になるわけでもありません。
この事実をご理解いただき、より少ないコストで、
よりいい家を建てていただければと思います。(ㆁᴗㆁ✿)♪